2016年11月6日日曜日

培養に用いる溶液1 細胞培養メディウム②

前回の細胞培養メディウム①の続きです。前回、増殖因子について紹介しました。DMEMには、栄養が入っているので、細胞が自然に増えるので、増殖因子を入れる必要がないのではないかと
思った方もいらっしゃるかもしれません。しかし、基本的に増殖因子を入れて培養します!

動物細胞はDMEMだけでは増殖しないと言われています。(ちなみに、増殖因子にはよく、FBS(ウシ胎児血清)が用いられています)ただ、血清がどのような役割を果たしているのか明確には分っていないそうです。血清を入れておけば、とりあえず、間違いない!ということですね。。。

ちなみに、私はDMEMに対して、10%~20%のFBSを添加して使用していました。また、FBSをDMEMに添加する際、添加に使ったピペットは一旦、FBSにつけてしまうと、DMEMにつけてはいけません。コンタミの原因となります。よって、小瓶にDMEMを先に入れた後、FBSを添加するようにしていました。

このように、培養には細かいルールが存在します。それくらい、細胞は繊細なのです。私は癌細胞を培養していましたが、最初はすぐに死滅させてしまい、困りました。体内では驚くくらい増殖するというのに、培養皿の中ではやはり、繊細なのですね。とても、不思議に感じました。(私の腕が悪かったとも言えます)

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